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軽く肩を揺すりながら
「高杉……」
と声をかけた。
ん……。
と低いうなり声。
ドキっとして、手を離す。
「私、もう学校行くよ。なんか用あんの?」
聞こえてるんだか、いないんだかわからないけど、
耳元でそう囁くと。
パチっと高杉の目が開いた。
とたんに、鼓動が早くなる。
「まこっちゃん……」
高杉の寝起きの掠れた声。
ヤダ。
「ホ、ホワイトボード……見たから……」
顔が赤くなっていく気がする。
フッと口元が緩んで、ふんわりと優しい笑顔を作った高杉は、
ベッドから起き上がらず、私に両手を伸ばす。
『おいで』 とか言うつもり?
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