クリスマスパーティー #2

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高杉と少しでも会えて、話もできて、 私の心も驚くほど救われた。 不安で不安でどうしようもなかったのに、 今は落ち着いてる。 それからしばらく、 実家に帰る準備をしていたけど、 ホッとしたおかげか、 途中でものすごく眠くなって、 いつの間にかソファーで、眠りについていた。 夢の中で、 遠くから、 私のスマホの着信音……。 出なくっちゃ。 一生懸命手を伸ばして、 スマホを掴もうとして、 ハッとした。 私、寝てた。 その瞬間、 ソファから転げ落ちそうになって、 慌ててスマホを手に持って、 相手も確認せずに、通話ボタンを押した。 「あ、もしもし」 寝てたから、声が掠れててうまく出ない。 「よかった……。出てくれて」 ほっとしたような声。 まだちゃんと働いてない頭を 覚醒させようと必死で考えた。 この声は……。 そうだ。 「正志さん……」
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