実家

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『じゃー、浮気阻止しに行くから、住所教えて』 本気? 『来なくていいし』 『真琴の家族に挨拶したいし』 『しなくていいし』 『真琴、冷たいんだけど(-.-)。まじ寂しいのに』 『私も寂しいよ』 こんなことを書けるようになったのも、想いが繋がったから。 にやけてしまう顔を抑えられない。 『年明け3日くらいヒマなんだけど、まじでいこうかな』 『来なくていいよ』 『じゃ、帰ってこいよ』 『無理』 『冷たい・・(-.-)』 フッ。 こんな風に軽くじゃれあうのが、 やっぱり私たちらしい気がして、 不安な気持ちが落ち着いていく。 『おっと出番。行ってくる』 なんの出番かわからないけど、 『頑張って』 高杉が、何かの仕事をしている間。 私は高杉にしなきゃいけなかった報告をした。 『昨日、彼とちゃんと別れたから』 東京から離れたからかな。 昨日の心のモヤモヤは晴れて、 気持ちの整理がだいぶついていた。 高杉がこのメールを見るのは、 仕事が終わってからかな。 反応がちょっと楽しみだった。
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