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高杉は自宅の前に車を停めた、
いらないっていったのに「両親に挨拶だけでも……」と主張を曲げない高杉と一緒に恐る恐る玄関の扉を開けた。
「ただいまぁ」
朝帰りを通り越して、夕方帰り。
いくらもう大学生とは言え、
多少は怒られるかなと思ってドキドキしながら返事を待つと
「あぁ、おかえり」
と迎えてくれたのは
意味深な笑いを浮かべた晶だけで、少しほっとした。
「あ、高杉さん。どうも」
晶は高杉に向かって軽く会釈をした。
「昨日はありがとうな」
高杉も、晶に向かってお礼をいう。
「いえいえ。
ねーちゃんが幸せそうで、よかったです。
連絡取れない時は、ボロボロ泣いて
大変でしたから」
そこは、言わなくてもいいけど……。
私は晶の横腹に空手チョップを入れた。
「イテッ!」
と晶はお腹を押さえた。
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