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……そうくるか。
真琴のこと何も知らねーのは、俺が聞かなかったせいもあるけど、
真琴も話してくれないよな。
ハァ……大きなため息が出てしまう。
「あぁ。かわいくねー」
もっと女って、どーでもいいことをウザイくらいベラベラ喋るのが普通かと思ってた。
真琴は、必要事項以外あんまり無駄なこと話さないし、甘えないし、わがままも言わねー。
うるさい女は嫌いだけど、
真琴が話すことはうるさいとは思えない。
もっと真琴を知りたいのに。
俺にかわいくないって言われて、
真琴はムスっとしたままこっちを睨む。
「どうせ可愛げなんてないですけど?」
拗ねる真琴の手を引き、
リビングのソファーに座らせる。
俺も、続いて横に座った。
ずっと触れていたくて、
真琴の肩に腕を回して体を密着させる。
嫌がるそぶりも見せずに、真琴も体を俺に預けた。
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