再び上京 #2

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立派な門構えの玄関の扉を静かに開ける。 扉が開いた途端、自動で着くライト。 そして、豪華な内装に目を奪われた。 「真琴は家賃いらない。 だから、家でご飯食べる時の食費と できれば共有スペースの掃除もしてくれたらありがたいけど」 同居を始めたばかりの頃、 家事は分担ってことで取り決めをしていた。 お風呂やトイレは、お互い使った後にキレイにしていたから気にならなかったけど、そういえば、いつもリビングを掃除しているのは私だったな。 共有スペースの掃除なら、それは、今までと何も変わらない。 この豪華な物件で、本当にそれだけでいいの? 「掃除が嫌なら、その分、身体で奉仕でもいいけど?」 ニヤリと笑うっていう顔は、やっぱりいやらしい、いつもの高杉だ。 「じゃあ、家事、頑張ります」 なんとなく、高杉に丸め込まれそうな雰囲気だ。
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