元カレ #2

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「とりあえず、医務室行くか」 正志さんの腕は私の腰にしっかり回っている。 久しぶりの正志さんの腕のぬくもり。 数ヶ月前までは、頼りきっていた腕なのに、 今は、すごく違和感を覚える。 「あの……。私、大丈夫です……」 慌てて体勢を立て直して、 体重をかけないで歩こうとするけど、 私がフラっとするたび、 ギュっと腕に力がこもって、引き寄せられる。 「余計なこと考えなくていいから。 とりあえず行こう」 「すみません……」 小さな声でつぶやいた。 反対の横からは亮史が、私の体に触れることはないものの、 不安そうな面持ちで立っている。 そのまま3人で真っ直ぐに医務室に向かった。
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