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赤くなった高杉は、なんか可愛い。
「ヒュー。
ヒロさん、彼女さんにベタ惚れなんですねー」
その様子を見ていたらしいスタッフさんにからかわれ
高杉はますます顔を赤くしながら額を押さえた。
「……楢ちゃん。
俺、このまままっすぐ帰っていいよな?」
「いいですよ。
あぁ、俺、この後ちょっと事務所に寄るけど、
車で、送ってきますよ」
と楢崎さんは、言うけど、
「いい、先にタクシーで帰るから」
そう言いながら高杉は私の大きなカバンをひょいっと持ち上げた。
「お疲れさまでした!」
高杉はくるりと振り返り他のスタッフさんにも頭を下げた後、
「行こう」
とさっさとスタジオを出て行く。
その急ぎぶりに驚いて、慌てて私も他の人に挨拶をする。
「カサスさん、またね。
お邪魔しました!」
他のスタッフさんに向かっても、
しっかりと頭を下げた後、急いで高杉の後を追った。
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