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そんなふうに私がしたいと言い出したセックスが終わったあと悟の腕の中で余韻に浸っていた時のことだった。
「すごくよかった。悟、もっとシタイ。ねぇもっとシテ。」
私は甘えて2回目をおねだりした。
「冗談だろ!ああ疲れる!いい加減にしてくれよ!」
悟が突然キレた。私はびっくりしてぱっと身体を離した。悟は怯えたように呆然とする私に
「お前いつからそんなになったんだよ。ああん、なんて声出して。淫乱かよ!付き合いきれない。」
そう言い放った。そしてベッドの反対の方を向いてさっさと寝てしまった。
ショックが徐々に引いていくと次第に涙が流れてきた。ベッドから起き上がり隣の部屋で声を殺して泣いた。
翌朝、寝不足の私に悟が謝ってきた。
「ごめん。昨日は俺がどうかしてた。言い過ぎた。悪かった。疲れてたんだよ。ごめん。」
「いいの。もういいの。」
私はそれだけ言うのがやっとだった。
それ以来私からセックスを誘うことは出来なくなった。するのは本当に悟がしたいときだけ。悟の自己中心的なセックスをするだけになっていった。
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