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翌日、仕事帰りに買物をして帰った。正美に後片付けの負担をかけたくなかったから料理は作っていくことにした。
何がいいか迷って結局好き嫌いなくみんなが食べられそうな鶏のから揚げにした。
肉を漬け込んでいる間に簡単なサラダを用意して揚げにかかった。
揚げ終わるとすぐに油固め剤を鍋に入れて調理器具を洗うとから揚げとサラダを容器に入れて出かける支度をした。
家を出る直前に買ってきたビールを冷蔵庫から出して持った。
だいたいの場所は正美から聞いておいたが家は知らなかったので近くに来てから電話した。
聞いた通り自転車をこいで行くと古びたアパートの下に池田の姿を見つけた。
「遅かったじゃん。」
池田が言った。19時を回っていた。
「ごめん。作ってきたんだ。」
私は自転車を池田の自転車の隣にとめて彼の後をついて2階に上がった。
「おじゃまします。」
声をかけながら家に上がった。
「どうぞー。」
台所から正美の返事がした。
家の中は外から見るよりきれいだった。確かに雑然としていて片付けが行き届いているとはいえない。
でも小さな子供がいるうえに女手一つで二人の子供を養っている正美の苦労を考えれば十分努力していることは感じられた。
改めて食事を一緒にと誘ってくれたことをありがたく思った。
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