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私は玄関から上がり台所にいる正美のところに行った。
「遅かったね。」
正美が言った。
「ごめん。作ってきた。はい、これ。」
持ってきた料理と紙皿、割り箸などを渡した。
「わぁ、よかったのに。ありがとう。」
正美が言った。
「それからこれ。冷蔵庫に入るかな?」
ビールを正美に渡した。
「ありがとう。そんなに気を遣わなくてよかったのに。」
「そういうわけにもいかないよ。呼んでくれただけでもありがたいのに。これくらいしなくちゃ。」
私は言った。
「から揚げはこのまま出すね。何か手伝う?」
「いいよ、いいよ。別にすることないから。私ももうそっち行くから座ってて。」
正美は言った。
リビングで正美の上の子のシンと池田と、もう一人、商品管理のアルバイトで中尾というわりとおとなしい男子が3人でゲームをしていた。
下の子のアヤが何とかその仲間に割って入りたくてぐずっていた。
大きくないテーブルに料理だの皿だのを乗せるといっぱいになってしまってグラスの置き場所などほとんどなかった。
「アヤ、シン、ご飯だから手を洗っておいで。」
正美が二人の子供に言った。
子供たちが手を洗いに行っている間に正美は子供に見せるアニメをつけた。
「これ見せとけばうるさくないから私たちは飲めるでしょ。」
正美が言った。
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