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「いただきまーす。」
アヤが大きな声で言ってご飯とから揚げを食べはじめた。シンもお腹が空いていたようでどんどん食べていく。
テーブルの上には正美が焼いた肉やウィンナーもあったが二人の子供と二人の男はがつがつとそれらを平らげていった。
私たちも乾杯しながら食べはじめた。会話は職場の話が中心だ。そんな話の中で中尾が私に聞いてきた。
「川島さんって鈴木マネージャーと付き合ってるんですか?」
「またその話?なんでそういうことになるわけ?」
「いやそんな噂を聞いたから。スイマセン。」
中尾は困ったように言った。
「別に謝らなくていいよ。」
「ただの噂だよ。ミオは彼氏と住んでるんだもんね。」
正美が言った。
「そう。そういうこと。」
「同棲?してんの?」
池田が驚いたように言った。
「あれ?この前言わなかった?」
「聞いてないよ!」
「こんなとこで飯食ってていいんですか?」
中尾が聞いた。
「うん。平気。夜はいつも遅くて彼、最近は家でご飯食べることなんてないから。私いつも一人だから正美が誘ってくれたんだよ。ね、正美。」
私はそう言って正美の方を向いた。正美は池田を見ていた。
「毎晩一人で食べるよりみんなで食べたほうが楽しいもんね。私だってその方が楽しいし。」
「ありがとう。」
正美に感謝しながら私と悟の生活についてのいつもの疑問がまたむくむくと湧き上がってくるのを感じた。
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