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池田は本当にお酒に弱いらしかった。それでも飲みたいらしく真っ赤になりながらも飲んでいたがしばらくして寝てしまった。
「そのまま寝かしときなよ。そのうち起きるよ。」
正美がそう言ったので寝かしておいたけれどそろそろ22時近くなったので帰ることにした。
「そろそろ帰るね。遅くまでありがとう。」
私は正美に言って中尾にどうするか聞いた。
「俺も帰る。池田、どうしよう。」
中尾が言った。
「起こそうよ。」
私が言うと
「私は構わないんだけどさ。門限あるからね。」
と正美が言う。
私は池田を揺すって起こした。
「帰るよ。起きて。」
「…あ、ああ、俺、寝てた?」
池田はむっくりと起き上がりながら言った。
「ずっと寝てたよ。もう遅いから帰るよ。門限あるんでしょ?」
池田はいきなりシャキッと目が覚めたみたいに立ち上がって険しい表情になり
「何時?」
と聞いた。門限破りがそれほどこわいのかとちょっと可笑しくなった。
「22時過ぎたところ。」
帰り支度を済ませた中尾が言った。
「なんだよ、おどかすなよ。」
気が抜けたようになる。
「早く帰ろうよ。置いていくよ。」
私は言い置いて玄関に向かった。
「待って。俺も帰る。」
池田が慌てて私と中尾の後についてきた。
「本当に遅くまでごめんなさい。ありがとう。」
私は正美に言った。
「全然平気だよ。おやすみ。」
正美が玄関で私たちを送り出しながら手を振った。
「おやすみー。」
私たちも手を振り返して自転車に乗った。私は途中から二人と別れて自分の家に向かった。
「おやすみー。」
「じゃあねー。」
二人と別れてから5分ほどで家に着いた。
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