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「あれから変なことないんでしょ?」
池田が聞いた。質問ではなく確認しているのだ。
「うん。ない。大丈夫」
私たちはお互いに一度家に戻ってからまた出直して駅の近くの居酒屋で飲んでいた。
職場も近かったから誰かに会わないとも限らない。別にコソコソとしているわけではないから気にする必要もないということでそこで飲んでいた。
「だけど俺にはわかんないな。俺なら心配でしばらくは早く帰るけどな。それかそいつを見つけて痛めつけてやる。」
「ちょっとやめてよ。本当に痛めつけたりしないでよ。」
池田なら本気でやりかねない気がして言った。
「どこのどいつかもわかんないんだしやりようがないじゃん。マジに取るなよ。」
「だって池田くんならやりそうだから。」
「うん。誰かわかってればやってやる。」
「やめてよ。誰かわからなくて良かった。池田くんの方がこわいわ。何するかわからなくて。」
私は言った。
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