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「だって俺とこうしてなければ今も家に一人でいるんでしょ?こわくないの?」
「もう来ないでしょ。あれから用心して窓も閉めてるし。」
「諦めたならそれが一番だけどね。」
池田は言った。
「だけどいろんな意味で心配じゃないのかな?彼氏は。」
「そんなに心配してもいないみたいよ。」
私はちょっと弱気に言った。
「気がしれないな。変態野郎が自分の女の周りをうろついてるんだぜ。知っててもほったらかしかよ。」
「忙しいんだよ。」
私は悟をかばうような言い方をした。なんだか惨めだった。
「忙しいって……」
池田は言いかけて
「ま、俺は暇だからね。俺みたいなんじゃなくて彼氏は偉いんでしょ。」
「そういうことじゃないよ。でも毎日一緒にいてくれてありがとう。」
私は言った。
「それも気がしれないことなんだよな。」
「何が?」
「だって自分の女が毎晩自分以外の男と一緒にいるんだよ。俺には考えられない。理解不能。」
「だって悟は私が男といるとは思ってないもん。」
「サトル……か。気が知れないな。サトルさん。男かもしれないって思わないのかな?」
「私が自分以外の男に興味示すなんて思いもしないんじゃない?それに無関心なんだよ。もう私のこと。」
私は認めた。
「隙を狙う男もいるのに。奪われてもいいのかな?」
池田はちょっと意味深な発言をした。
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