19.行きつけの店で

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「だって俺とこうしてなければ今も家に一人でいるんでしょ?こわくないの?」 「もう来ないでしょ。あれから用心して窓も閉めてるし。」 「諦めたならそれが一番だけどね。」 池田は言った。 「だけどいろんな意味で心配じゃないのかな?彼氏は。」 「そんなに心配してもいないみたいよ。」 私はちょっと弱気に言った。 「気がしれないな。変態野郎が自分の女の周りをうろついてるんだぜ。知っててもほったらかしかよ。」 「忙しいんだよ。」 私は悟をかばうような言い方をした。なんだか惨めだった。 「忙しいって……」 池田は言いかけて 「ま、俺は暇だからね。俺みたいなんじゃなくて彼氏は偉いんでしょ。」 「そういうことじゃないよ。でも毎日一緒にいてくれてありがとう。」 私は言った。 「それも気がしれないことなんだよな。」 「何が?」 「だって自分の女が毎晩自分以外の男と一緒にいるんだよ。俺には考えられない。理解不能。」 「だって悟は私が男といるとは思ってないもん。」 「サトル……か。気が知れないな。サトルさん。男かもしれないって思わないのかな?」 「私が自分以外の男に興味示すなんて思いもしないんじゃない?それに無関心なんだよ。もう私のこと。」 私は認めた。 「隙を狙う男もいるのに。奪われてもいいのかな?」 池田はちょっと意味深な発言をした。
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