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「ケーキは私が持つ。池田くんじゃ危険だから。代わりにこれ持ってね。」
私は池田にプレゼントが入った袋を手渡しかわりにケーキの箱を取った。
「はい。これなら振り回しても大丈夫。」
「ひとを子供みたいに扱うなよな。」
いかにも心外そうに池田は言った。
「あれ?子供じゃなかったの?」
私はそう言うと自転車のかごにケーキの箱をそっと乗せて静かにこぎはじめた。
「早く行こ。」
池田に声をかけた。池田は後から来たくせにあっというまに私を抜かしてどんどん先に行った。
私はケーキをぐしゃぐしゃにしたくないのでマイペースでついていった。池田は曲がり角のところで待っていた。
「おせえよ。」
追いついた私に勝ち誇ったように言った。
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