5人が本棚に入れています
本棚に追加
「あさって休みでしょ?」
リュウが聞いてきた。
「午後休だよ。何で?」
「午後休か。しあさっては?」
「休み。リュウもでしょ?」
私は池田を名前の龍一のリュウと呼ぶようになっていた。リュウは私をミオと呼んだ。
「うん。じゃあしあさって出かけようよ。」
「どこへ?」
「だからそれを今決めようよ。どこか行きたいところない?」
「うーん……」
バイブにしていた私の携帯が振動した。メールのようだ。
「出れば?」
気づいたリュウが言った。
「メールだから。」
「見ればいいじゃん。」
別にやましいこともないので見てみた。リュウも気になるのだろう。なんと言っても私にはまだ悟という彼氏がいて一緒に住んでいるのだから。
「珍しい。ご無沙汰だったのにメールなんて。」
私は独り言を言ってからリュウに向かって続けた。
「大学の時の友達。仲よかったんだけど最近はなかなか会えなくて。会いたいって。大事な話があるみたい。
結婚かな?」
私が言うとリュウは少し安心したように言った。
「じゃあせっかくだから会ってきなよ。話があるっていうんでしょ?たまには友達付き合いも大事でしょ?」
「リュウからそんな言葉が聞けるなんてうれしいな。じゃあ会おうかな。」
私は言った。
最初のコメントを投稿しよう!