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恵は煙草を吸うがお酒は飲めない。恵はソフトドリンクにして私はグラスワインを注文した。
メニューを見ながら前菜とパスタを選んだ。わりと早い時間だったので店に入るまではそれほど空腹ではなかった。
が、先程からガーリックの良い匂いが店内に充満していて食欲が刺激される。
オーダーを入れるとすぐに前菜が運ばれてきた。二人で取り分けて食べ始めた。
「ところで話があるんでしょ?」
私は話を促した。
「うん。相談がね。あるの。」
恵はちょっと困ったような表情になった。
「何?結婚?」
「……う…ん。っていうか。それも考えてる。」
「やだ、おめでとう。連絡くれた時絶対そうだと思った。」
私はぱちぱちと拍手しながら言った。
「違うの。まだそんなとこまではいってなくて……」
恵は否定した。でも結婚のことで相談があるらしい。
私は内心祝福したい気持ちとまた一人先を越された寂しさと羨ましさと妬ましさがないまぜになって複雑な心境だった。
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