28.批難されること?

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正美の方が15分契約が長いのでゆっくり着替えて待った。 「ごめんね。待たせて。」 正美が出てきた。 「待ってないよ。行こう。」 正美と帰宅するのは久しぶりだった。途中の別れ道までは方向は一緒だ。そこまでは黙って走った。別れるところにきて止まった。 「うちに来る?」 私は聞いた。 「ううん、アヤ迎えに行かなきゃいけないからさ。立ち話もなんだけど。」 そう言って一呼吸置いた。 「聞いておきたくて。」 私は正美の話を待った。 「池田のことなんだけど。」 正美は大きく息をつき少しためてから言った。 「池田はミオのことが好きなんだと思う。」 正美が言った。私は何か言おうとしたが結局言葉を飲んだ。正美は下を向いて続けた。 「いいの。それはもうわかってるから。否定しなくても。」 「そんなんじゃないよ。」 私の言葉は上滑りしているみたいに響いた。 「ミオも気づいてるはずだよ。」 正美は私の言葉に取り合わず断言した。私は黙っていた。 「私が聞きたいのは……」 正美は顔を上げて私の方をひたと見た。 「聞いておきたいのはミオの気持ち。ミオは池田のことどう思ってるの?」 正美は私をまっすぐ見て言った。
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