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「そういうこともそうだけどそうじゃなくて……家を開けるわけだし……」
私はなんて言ったらいいかわからなくて言葉に詰まった。
「彼氏のこと?」
リュウが私の方を見ないで言った。私は黙っていた。肯定も否定もしなかった。
「……嫌なら泊まらなくてもいいよ。日帰りすればいい。」
リュウは静かに言った。しゅんとしながらも素直になれずにつっぱってやせ我慢しようとしている子供のようだ。
「荷物もそうだけど心の準備ってものがあるでしょう?」
非難めいた口調になっているのが自分でもわかった。
「泊まらなければ、プラトニックな関係でいれば彼氏に対して気が咎めないってこと?じゃあ気持ちはどうなんだよ。こうして恋愛している気持ちは裏切りじゃないの?それとも俺達は恋愛してないの?俺だけの勝手な思い込みってこと?」
リュウは私の方に向き直って一気に言った。私はびっくりしてリュウを見た。
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