34.プラン

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景色が都内から郊外になりだんだん人家が減り山々が増えてきた。買ってきた軽食を食べながら二人初めての旅を楽しんだ。 「海だ。」 リュウが言った。車窓に海が見えてきた。空は青く海は波が高そうだがきらきらしている。 「リュウ?」 「何?」 「ありがとう。連れて来てくれて。」 私は言った。 「私、昨日泣いてたの。リュウといなかったら今もきっと泣いてる。」 「どうしたの?」 心配そうにリュウが言った。 「なんかおかしいと思ってたんだ。何かあったの?」 「もういいの。私がずっと悟に裏切られてたってだけ。だからリュウは悟に悪いとか思わなくていいんだよ。」 「裏切られてたって?」 私はしばらく窓の外の海を見ていた。今は昨日のことは思い出したくない。リュウが気遣わしげに私を見ているのがわかった。 「話したくないんだね。無理しなくていいよ。」 私はリュウの方を向いて笑いかけた。 「リュウのおかげで笑えるの。」 「じゃあいっぱい笑って。いっぱい笑わすから。」 リュウはそう言いながら私をギュッと抱きしめた。
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