32.ダメージ #2

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メールはリュウからだった。昨晩のメールだった。 『寝ちゃった?起きてたらメールか電話して。』 そういえば今日は出かける約束をしていた。そんなことすっかり忘れていた。そんな気分ではなかった。誰とも会いたくないし出かけたくもない。 この部屋にいると気が滅入るけれど何も考えずに眠ってしまいたい。私は返事もしないで携帯を置いた。 もう一度眠ろうとしたが眠れなくなったのでしかたなしに起きてカーテンを開けた。容赦ない太陽が泣き腫らした目を刺す。それを避けるように洗面所に行った。 洗顔と歯磨きを済ませお湯を沸かしていると携帯がなった。リュウから電話だった。
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