33.気分転換

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「おはよう。昨日は楽しかった?」 リュウの穏やかな声に急に胸が詰まった。 「もしもし?起きてる?」 「うん、ごめん。」 私は平静を装って言った。 「飲み過ぎたの?」 冷やかすようにリュウが言った。 「ううん、ほとんど飲んでないよ。」 「今日どうする?もう出られる?今から迎えに行っていい?」 何も知らないリュウは無邪気にそう言った。 「まだ今起きたばかり。それに何だかだるいから今日は一人で寝てようかな。」 リュウにこんな姿を見られたくなくてそう言った。 「具合悪いの?どうしたの?」 急に心配そうに言うリュウに胸がまた痛む。 「なんでもないの。だるいだけ。別にどこも何ともないから心配しないで。」 「何ともないならでかけようよ。せっかく休みが合ったんだし彼氏もいないんだから。今日いないんでしょ?」 悟の事を耳にして言葉に詰まった。 「もしかしているの?まずい?切ろうか?」 焦った様子でリュウが言った。 「いない、いない。大丈夫。」 「もしかして嫌なの?俺と出かけるの。メールも返信くれないし。」 「違うの……わかった。出かけよう。急いで準備するから。」 話しているうちに一人で鬱々としているより気も晴れるかもしれないと思って出かけることにした。 「じゃあ早くね。もう少ししたら迎えに行くからね。」 リュウはホッとしたように快活な声に戻って言った。
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