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「こいつといたんだろ?職場の奴だな?」
悟の声は面白がっているかのようだった。私が写真を見て動揺した反応に満足しているのだ。ゾッとした。
私が写真に手をのばしかけるが早いか、さっと悟の手が伸びてきて写真は悟の手に戻った。私は悟を睨みつけた。
悟は珍しいものでも見るように一枚一枚写真をめくって見ている。その目にはサディスティックな薄気味悪い笑みが浮かんでいた。
「これは保険だからな。恵が妊娠したって言い出したんで俺にも保険が必要になったから調べてみたんだよ。案の定当たり。お前にも後ろ暗いところがあったわけだ。これでお互い様だろ?」
悟はしてやったりという満足げな表情で私を見返してきた。
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