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「出て行くから。出来るだけ早く。もう家も決めてきた。引っ越しが済んだら出て行く。」
凍りつきそうな声で私は言った。
「そうはさせない。」
悟が押し被せるように言った。
「こいつと住もうとでも思ってるならそいつは諦めた方がいい。」
落ち着き払った声で悟が言った。
「二人で住もうなんて思ってない!もう悟とはいられないから出ていくのよ!」
私は噛み付くように言った。
「俺は別れないぞ。」
悟は顔色ひとつ変えず冷静に言い放った。
「私は嫌。もうたくさん。」
「結婚してやってもいい。」
「嫌。無理。」
「こいつに夢中か?この若造にメロメロってか。」
薄ら笑いを浮かべているが目は嫉妬で燃えていた。
「ふざけるな!」
悟は怒鳴った。私はその剣幕にたじろいで固まった。
「こんな奴にお前を寝取られるわけにはいかないんだよ。絶対別れさせてやる。」
悟はじりじりと私の方によってきた。私は怖くなって身を縮めた。
「恵はどうなのよ!自分のことは棚にあげて!ずっと裏切り続けてきたのはそっちじゃない!」
「あいつは関係ないんだよ。」
悟はカウチに座っていた私をいきなり突き倒し馬乗りになって私が着ていたトップスをめくりあげた。
私は両手で思い切り突き飛ばそうと悟の胸を押したが悟に組み伏せられた。
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