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和室にはカーテンと照明と引き出し式の収納ケースがあるだけだ。部屋の真ん中に買ったばかりの布団が一つ敷いてある。何もない6畳間は広く感じた。
「リュウ、布団敷いたから移って。」
なかなか起きないリュウをやっと起こして布団に移動させた。リュウは体を起こしたが半分寝ぼけているようにみえた。
ノソノソと這っていって布団までたどり着くと力尽きたようにまた眠ってしまった。その様子がおかしくてクスリと笑ってしまった。
私も歯を磨いて携帯のアラームをセットしてからリュウの脇に潜り込んだ。リュウが布団をほとんど占領していたので端の方で横になった。
扇風機の風は熱帯夜には慰めにもならない。暑いのでリュウに寄り添うことはしなかった。疲れていたのに寝苦しくて眠りは浅かった。
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