45.新生活 #2

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私は急いでお米を研いでご飯を炊きはじめた。リュウが戻ってきてシャワーから出た頃には炊けるだろう。 座卓代わりのこたつテーブルを拭いて買ったばかりの箸や皿を洗って並べた。 リュウがレトルトのカレーでいいと言ったので鍋の準備をした。ポットにもお湯を沸かした。 ご飯が炊けた合図がしたので混ぜながらふと時間を見ると20時を回っていた。 (あれ?リュウ、遅いな。電話してみようかな……) そう思ってバッグの中から携帯を取り出した。 電源を入れると留守電にメッセージが貯まっていた。メッセージを聞くべきなのはわかっていたがそう思うとずしりと気が重くなった。悟と親からに違いない。 (後にしよう。) 結局気乗りしないまま携帯を眺めてそのまままた電源を切ってしまった。 「ごめんね、遅くなって。」 玄関が開く音がしてリュウが戻ってきた。
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