46.真夜中の電話

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「ねえ?私たちのこと知ってるのは中尾くんだけ?」 私はビールを飲みながら聞いた。 「うん。話したのはね。中尾の彼女も知ってると思うけど。鈴木さんも知ってるんじゃないの?」 リュウが不愉快そうに言った。 「気づいてるかもしれないけど。一応みんなには内緒にしておこう。」 「いいよ。でも別に隠す必要もなくない?」 リュウが言った。 「正美のことがあるから。正美がリュウのこと好きだってこと、打ち明けられて相談されてたの。だから私は裏切り者。私たちのこと気づいてると思うけどあまりおおっぴらにしたくない。」 「そうだったのか。」 リュウはちょっと困ったような顔をした。 「正美には引越したことは言わなきゃ。」 「そうだね。」 リュウも言った。
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