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「ごめん、ミオ。」
俯いてリュウは言った。
「俺、あいつの気持ち、あんなに…」
リュウは言葉に詰まった。
「私に謝る必要なんかないよ。
正美の言ったとおり、私にはリュウがいる。
正美に優しくしてあげて。」
今度は私がリュウの手を取って歩き出した。
「正美が言ってたとおりだよ。
俺、ミオが入ってきた時からミオのこと気になってて。そう、なんていうか、憧れてた。すげえいい女って。
だけど俺なんて見向きもされないって思ってたから。彼氏いるって聞いてたし。」
リュウはつないだ手をギュッと握りしめた。
「俺、今の店の同期とは合わないし、仲のいい奴もいなくて。正美はそんな俺にうるさいくらい付きまとって。いろいろ面倒みたりフォローしてくれたり。姉みたいな存在だったんだよ、俺にとっては。正美、俺のこと好きなのかなとは思ってたけど…まさか…あんな。」
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