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翌日、正美は欠勤した。
生活がかかっている正美は欠勤することなど私が知る限りなかった。多少体調が悪くても出てきていたし、残業出来る時は自らしていた。
「珍しいな?欠勤なんて。
お子さんか?」
マネージャーはそう言っていた。私はあらためて罪悪感を感じた。
小規模店舗の全従業員が私とリュウと正美のスキャンダルを知っているような気がした。
なるべく考えまいと仕事に集中しようとした。
リュウはいつもと変わらず、事務所の前を通り過ぎるたび、私にほころぶようなの笑顔を見せた。
「川島さん、お昼行ってきたら?」
今日のシフトは午前中は藤崎と二人だった。
「藤崎さんはお昼行かれないですか?帰られます?」
私は聞いた。昼休みに食堂へ行くのが気が進まなかった。かといって行かないわけにはいかない。
「そうね、川島さんがよければお昼はいただかずに帰るわ。」
「わかりました。
じゃあ、休憩に行かせていただきます。」
気乗りしなかったが私は食堂に上がっていった。
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