52.対面 #2

16/17
前へ
/35ページ
次へ
母が会計をしている間に私達3人は外に出た。宵の口にかかっているとは言え、昼間の熱気が残ってじっとりと蒸し暑い。 「お母さん、JRの駅まで送っていきますよ。」 会計を済ませてきた母に悟が言った。 「ありがとう。でも結構です。悟さん。この人たちと駅まで行って帰れますから。」 母は毅然としてきっぱり断った。 悟だけが駐車場へ向かうので駅と反対方向だった。 「じゃあここで失礼します。今日は申し訳ありませんでした。 荷物は住所をミオさんに聞いて送らせていただきます。」 悟は私と隣にいるリュウを一瞥したあと、母に深々とお辞儀をして去っていった。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加