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そろそろ休憩も終わるかと思いちらりと時計を見て立ち上がろうとした。
「そろそろ戻ろう。」
私はリュウに声をかけた。
「うん。」
リュウも立ち上がって缶を捨てた。
「俺、異動だって。」
リュウがぼそっと言った。
「え?どこに?」
私は驚いて聞いた。なんとなく勝手にリュウは異動がないものと思っていたのだ。社員だから異動は当たり前なのに。
「小杉。まだだけど。」
「いつから?」
「正式には新卒が入ってから。だから来年だけど、来月から小杉とここ、行ったり来たりだって。」
「そうなんだ。」
私達は食堂を出て階段を下りた。
「まだ誰にも言うなって言われたから。」
リュウは人差し指を口元にあてた。
「わかった。」
私達はそれ以上は話さず3階のバックルームで別れた。
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