58.異動 #2

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「今度はリュウの方が早く帰れるかもね。」 帰り道にちょうどリュウの異動先の店舗の前を通った。 「どうだろ?忙しそうだしわからないな。定時に上がれないかもしれないし、シフトもわかんないしさ。 なんか買い物ある?寄ってく?」 「うん。そうだね。」 私達は地下の食品売場に下りた。 「そういえば同期の仲いい子、車貸してくれた友達がいるんじゃない、ここ。よかったじゃない。」 私は言った。 「まあね。あいつが異動がなければね。」 「そっか。異動。」 話しながら食材を適当に見繕ってカートに入れていった。 「さんまにしようか?」 「いいね。さんま。腹減った。」 買い物の最後に氷とアイスを買ってレジに並んだ。リュウは店内をキョロキョロと見ていた。今までとは視点が違うのだろう。
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