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「お、川島。」
最近、馴れ馴れしくなってきた大倉は私のことを呼び捨てにするようになっていた。
「今から?」
「うん。そう。」
この日は午後の休憩時に食堂へ上がると大倉がいた。
私はコーヒーを買って大倉の向かいに座った。
「そっか。今日池田はあっちか。」
「うん。最近はほとんどあっちって感じじゃない?」
私は言った。
「サビシイねー。」
大倉は冷やかすように言った。
「やめてよ。別にさびしくもなんともないよ。一緒に住んでるんだから。」
私はクールにかわした。
「最近どうよ?たまには二人で店に飲みに来てよ。」
大倉のバイト先のことだ。
教えてもらってから一度も行ったことがなかった。
「無理かも。あのあと大変だったんだよ。」
私はあの大雨の日のことを話した。
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