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「あら、私ったら。テツオのお見舞いに来たんだったわね。で、どうなの?」
伯母はやっと父の方に顔を向けた。
「わざわざすみませんね。姉さん。暑いとこ来なくてもよかったのに。たいしたことないんだよ。寝てれば治るって。
座ったら?」
私は伯母にパイプ椅子を出してすすめた。
「ありがとう。
ミオちゃんはお相手はいらっしゃらないの?そろそろでしょう?」
私が答えるより先に母が答えた。
「それがこの子、どうも要領が悪いようで。
お義姉様、どなたか良い方いらっしゃらないかしら?ぜひご紹介していただきたいわ。」
私の脇でリュウが身を強張らせるのがわかった。
「あら?そうなの?
そちらの方は?」
伯母がリュウを見た。
リュウはかろうじて
「はじめまして。池田です。」
というのがやっとだった。
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