64.ただ、愛してる

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「嫌、嫌、嫌。 リュウ、そんなこと言わないで。リュウがいなくなったら私…」 私はリュウに泣いてすがった。 「リュウがいなかったら私、息も出来ない。嫌だよ。いなくならないで。リュウがいなくてどうやって幸せになれっていうのよ…」 リュウは私を抱き寄せた。 「ごめん。」 リュウは私をくるむように抱いて髪にキスをした。 「ごめん、ミオ。」 リュウは私の腕をさすって言った。 「ミオの家にいたらなんていうか、さーっと自信が引いて来ちゃって、どうしよう、やっぱ俺じゃダメだって思っちゃったんだよ。」 「だめ、だめ、リュウ。 リュウじゃなきゃだめ。愛してるの。リュウ。私、リュウを愛してるの。愛してるの。愛してるの。」 私はリュウの胸で泣きながら言った。 「わかったよ。ミオ。ごめん。俺だって愛してる。」 リュウは私の顔を上に向かせてキスをした。涙が次から次へと溢れ出てきた。 「愛してる。ただ愛してる。 それだけじゃだめなの?」 涙に濡れた目でリュウを見上げた。 「だめじゃないよ。ごめんね。ミオ。」 リュウは溢れて止まらない私の涙を手でぬぐった。 「もう泣かないで。愛してる。」 そう言ってまた私を抱いてキスをした。
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