65.女友達 #2

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「何飲むかなぁ?まだビールでいいや。」 私は冷蔵庫から缶ビールを出してきて渡した。 「サンキュ。」 プルリングを開けながら真奈美が言った。 男たちは寝かかっていた。リュウは完全に床に寝そべってしまい、大倉は座ってはいるが酔っ払って目が据わっていた。今日はここで雑魚寝だろう。 女二人の方が酒が強いので飲むとこうなることはよくあるパターンだった。 「ケンゴが出てったあと、いろいろ考えてさ。 アタシ、やっぱり惚れてんの。ケンゴじゃないとダメ。 惚れた男にやめてくれって泣かれたら辞めるしかないじゃん。だから私が辞めてケンゴは夜もバイト始めたんだよ。」 真奈美が脇にいる大倉にしなだれかかると大倉は真奈美にディープキスをした。手は胸をまさぐり始める。 「ちょっと?何始める気? シタイなら自分ちでしてよ。」 私は大倉に言った。 真奈美は大倉の体を押しのけた。 「ったく、酔っ払いめ。」 大倉はごろりと真奈美に膝枕する姿勢になった。 「ケンゴはさ、男としてどうこうってより前に一人の人間として好きなんだよね。一目置けるっていうか。 恋人としていいかどうかはまた別。恋人としてならもっとカッコよくて私だけに優しい男がいい。ケンゴはみんなに優しいんだよ。あんまりそうは見えないけど。」 真奈美は大倉の髪を撫でながら言った。 「だよね。優しいよね。皆に。」 私は同意した。
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