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「そう、俺は優しいんだ。」
完全に酔い潰れていた大倉がいきなりむくっと起き上がり、座卓にぶつかりながら立ち上がった。
「マナミ、帰るぞ!」
「まだ飲んでんの。アタシは。」
真奈美は大倉を座らせようとしたが逆に大倉に引っ張られる形になった。
「泊まってけば?明日の朝帰ればいいじゃん。」
私は言った。
「だぁめ。今すぐ帰ってヤルんだから。ほら帰るぞ、マナミ。」
大倉は真奈美の胸に手を入れながら言った。
「やめなさいよ、酔っ払い。
ごめん、帰るわ。ごちそうさま。散らかしっぱなしでゴメン。」
真奈美は玄関で振り返って言った。
「まだ話したいことがあったのに。今度はうち来てよ。」
「ありがとう。おやすみ。」
「うん。ありがとね。おやすみ。」
二人はバタバタと帰っていった。
私は布団を敷いてリュウを寝かせた。
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