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リュウはどこにいるんだろう。
だんだんとリュウの不在が不安の固まりのようになって胸がつかえてきた。
その反面、今ここにリュウがいれば空気が重くて逃げ出したくなるような気もした。
リュウもその重みに耐え兼ねたのだろう。その上、とどめを刺すように私がリュウを追い込んで傷つけた。
リュウが必要なのにひどく苦しかった。
頭も心も疲れ果てていた。ただ眠ってしまいたかったのに眠れなかった。
リュウが帰ってきたのは何時間も経ったあとだった。
泥酔していた。リュウは服を着たまま布団に倒れ込みそのまま寝てしまった。
私はそんなリュウを虚ろに見ていた。
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