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70.招かれざる者 #2
そんな私の覚悟をよそに、彼女との対面は予想をはるかにしのぐ破壊力で私を打ちのめすことになった。
店の一番奥の方のテーブルに小野田はいた。
古めかしい内装と落とした照明のせいで店内は薄暗く表情は読み取れない。私は防護服を着るのように警戒心をまといながら近づいていった。
私がよっていくと小野田の方も緊張した様子で腰を上げた。
「ごめんなさい。急に呼び出して。」
小野田は続けた。
「私は小野田美保っていいます。一度お会いしましたよね?」
「ええ。まあ。」
私は小野田の向かい側の席に腰を下ろした。
店員がやってきて私の脇で待っている。私はブレンドを注文した。
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