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ザワザワ……
ヒミ「書道部どう~?楽しいよ♪」
ユウト「そこの君、演劇部に興味ない?君才能あるよ!!」
……入学式から2日。
各部の代表・部長は新入部員を獲得するために必死だ。
…私、篶杜彌夜は、こういう賑やかさが嫌いだ。
なので。
キョウマ「誰だオマエ。」
ミヤ「1年の、篶杜彌夜と申します。はじめまして、九頭竜京摩先輩。」ニコッ
誰も近づかないという美術部部室に来た。
扉を開けると、生徒達から恐れられている九頭竜京摩先輩がいた。
確か、美術部代表。
とりあえず、ニセモノの笑顔を浮かべ、挨拶をする。
しかし、
キョウマ「………あー…彌夜?此所は誰も来ねぇし、素、出していいぞ?」
ミヤ「!!!!!!!」
それはすぐにバレた。
ミヤ「……ふふっ、流石は代表、といったところですね。改めてよろしくお願いします。京摩先輩。」
キョウマ「おう。……そういや篶杜彌夜っていやぁ星鎖が話してたな。可愛い妹分だって。どういうことだ?」
……星鎖姉様…。
貴女がそれを言ったらキャラ崩壊もいいところでしょう…。
ミヤ「星鎖姉様…いえ、私は御神楽家の養子なんです。両親が亡くなったので…。」
キョウマ「………っ、すまねぇ。」
ミヤ「いえ、いいんですよ。両親、自殺、でしたから。」
キョウマ「な…………。」
にしてもここは居心地いいな。
よし、明日も来よう。
ミヤ「京摩先輩、明日も…来ていいですか?」
キョウマ「…あ、あぁ。構わねぇが。」
ミヤ「ありがとうございます。では。」
キョウマ「あっ、おい!!」
バタン
驚愕の表情の京摩先輩をそのままに、私は部室を出た。
エルナ「わっ。」
ミヤ「あら、貴女…。」
それが、私と京摩先輩、一宮エルナとの出会い。
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