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サクヤ「……部長、聞いてくれますか?」
ユキムラ「うん。」
それから朔夜は自分が昔虐められたトラウマがあること。
その際左腕を負傷していること。
何故テニスを始めたのかなど、過去を話してくれた。
ユキムラ「……こんな小さい身体に、どれだけのことを背負っていたんだい?」
サクヤ「……五月蝿いですよ。」
ユキムラ「あ、そんな口きいていいのかな?」
サクヤ「………………。」
ちょっと弄ってみる。
ユキムラ「じゃあ……俺と付き合って?それでチャラにしてあげる。」
サクヤ「……はい!?いや、おかしくないですか!?え!?」
ユキムラ「五月蝿いよ。」
サクヤ「ーーーーーっ!!」
朔夜の顔は真っ赤だ、可愛いなぁ。
ま、返事は「はい」か「イエス」しか無いけどね。
サクヤ「……本気ですか?」
ユキムラ「当たり前だろ?」
サクヤ「………なら、いいですよ。」
目を逸らし、真っ赤な顔で言った朔夜。
案外素直に返事が返ってきて俺自身びっくりしている。
ユキムラ「ふふっ…ありがとう、朔夜。あと彼氏なんだから幸村か精市って呼んでね?」
サクヤ「え、先輩は。」
ユキムラ「………んー…まぁ先輩はいいか。」
サクヤ「じゃあ、精…市先輩///」
ユキムラ「…よくできました。」
顔を赤らめる彼女の全てが愛しくて、俺は小さな身体を抱き締めるとキスをした。
彼女は強いのに、守ってあげたくなるほど弱かった。
Fin.
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