大木の下で

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それからおれはその丘へ通うようになり、次第に紅凪へ惹かれていった。 そんなある日、いつも通り紅凪と話していたときのことだった。 シュッ ドガッ アカナギ「きゃあっ!?」 ナツメ「紅凪っ!?」 突然襲ってきた妖怪は マトバ「……なんです、君もいたのですか?夏目。」 ナツメ「的場さん……。」 的場さんの式だった。 なんで的場さんが…!? アカナギ「……う…」 ナツメ「紅凪!!…どけっ!!」ドガッ 《ぎゃっ!!》 紅凪を羽交い締めにしている妖怪を殴り飛ばして、紅凪をおれの後ろに隠す。 彼女の手は、少し震えていた。 マトバ「夏目、その妖怪を渡しなさい。」 ナツメ「イヤです。紅凪を祓うんでしょう?」 マトバ「当たり前です。依頼されていますから。」 この人は……!!!! 紅凪はこんなにも優しいのに、何故祓うんだろう。 理解できなかった。 マトバ「渡しなさい。」 ナツメ「イヤです。」 マトバ「渡しなさい。」 ナツメ「イヤですったら。」 マトバ「………しょうがないですね。」スッ ナツメ「うわっ!?何するんだ!!はなせっ!!」 的場さんが手をあげると妖怪がおれを羽交い締めにした。 マトバ「妖怪紅凪、お前を祓います。」 ナツメ「やめろっ!!紅凪!!逃げろ!!」 紅凪に叫ぶが、既に術で動けなくなっていた。
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