「 」を彩る

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ソラ「あの…黒さん?」 クロ「何かな、空くん。」 異常なまでの湯気に満たされた風呂場。 そこで艶やかな肢体をタオルで隠し、殺気立っている笑顔の黒と、顔面蒼白で小刻みに震える空。 そして黒の手にあるのは ソラ「お、俺のスマホ、返していただけませんかね?」 ついさっきまで隠し撮りしていた空のスマホだった。 クロ「ふふふ、空ぁ?……私の裸、見れるとでも思った?」 ソラ「ほんっっっとうに申し訳ございませんでしたぁぁぁ!!」 土下座。それも四肢をしっかりと折り畳んだ、完全なる土下座。 それを見た黒は、 クロ「…はぁ、いいよ。許したげる。」 ソラ「黒………!!」パァァァ 空の頭を撫でながら、彼の罪を許した。 しかし、 クロ「ただし。今撮った動画は消去します。」ピッ ピッ ソラ「………ハイ。((泣」 報復は忘れないのである。 見事に桃源郷を1つ失った空はだがしかし目の前にある深い谷間を目に焼き付けようと瞬きを捨てた。 ズビシッ ソラ「ぐあああああ!!目がぁぁ!!目がぁぁ!!」 だがそれに気づかない黒ではない。 黒の目潰しをモロに喰らった空は目を押さえて転げ回った。 総括して白が一言。 シロ「…にぃ、…いくら18同士でも…ねぇは、ない…。…自殺行為…にぃ、忘れた…?」 ソラ「……反省はしているが後悔はしていないッ…!!」 そして ムニッ クロ「ひゃぁっ!?」 ジブ「ふむ……黒様の身体はこうなっているのでございますね。」 さわさわ… クロ「ちょ、ジブリッ…ル…やめ…ッ!!」 己のマスターである空を見事に尻に敷いている黒の観察日記も併合して執筆していると自称するジブリールが黒の身体を触りはじめた。 クロ「や…やめろっつーのぉぉぉ!!」 サッ ゴッ…!!! ソラ「いだぁぁぁぁぁあ!?お、俺…悪くな……い………」 黒がジブリールに向けて放った正拳突きはジブリールが避けたことによってその後ろにいた空に直撃。 的確に空の意識を刈り取った。 これが人類種最後の国、エルキアの王達の日常である。(2回目)
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