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ルイン「…っ、ゼノ…見て、た?」
ゼノ「うん。」
ゼノはルインのジト目を笑顔で受け流すと、続ける。
ゼノ「……隠さなくていいから。大丈夫だから。」
ルイン「………でも…」
ゼノ「このゼノが言うんだから大丈夫だから!!ほら、」
勝者、ゼノの太陽スマイル。
ルインは大きく深呼吸するとヨナ達に聞こえないよう言った。
ルイン「一人…やった…。」
ゼノ「でも窒息だから。ルインが化け物って単語に過剰に反応するの覚えてるよね?」
その説明に四人はあぁ…と納得する。
何を隠そう今までルインがやった人は全て化け物と口にしたからだ。
ハク「…別にそれを隠す必要は無くねぇか?」
ルイン「へ…?」
見事に自分の心配をぶち壊すハクに、ルインは俯いていた顔を上げた。
キジャ「うむ、そなたの事情はこちらとて既に理解している。」
ジェハ「むしろ僕がやりたかったね。リンちゃんを蔑むなんて…。」
ルイン「………っ…。」
シンア「……だから…泣かない、で…。」
シンアに頬を伝う涙を拭われて初めてルインは自分が泣いているのだと気付いた。
ルイン「…あ…あれ…何、で。」
1度壊れた涙腺は止まることを知らない。
拭っても拭っても、涙は溢れた。
ギュゥゥゥ
ゼノ「ほらね。」
シンア「……俺、も…」
ジェハ「じゃあ僕も☆」
キジャ「わ、私も…//」
ハク「ガキかお前らは」ポムッ
抱き締める腕に力を込めるゼノ、それに便乗する四龍、頭を撫でるハクとルインを中心に団子ができ、
ヨナ「なんだか楽しそうね!!私も!!」
ユン「ちょっと何泣かしてんの!?」パムッ
さらに加わるヨナとさらに頭を撫でるユン。
沢山の温もりに包まれ、ルインの涙腺はさらに崩壊した。
ルイン「……っ、う、…うぇぇ…」
ゼノ「ルイン、泣きすぎだからー。」
ペロッ
ルイン「ひゃっ…!?///」
「「「!!!!????」」」
ゼノ「ルインはゼノのだから!!」
哀しき運命の黒龍。
もう、独りじゃない。
Fin.
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