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その後尤李は、俺達全員で火葬して、尤李が好きだった桜…今、尤李が眠る場所に埋めた。
尤李が死んで半年。
俺達が墓参り役を買って出て、皆それに同意してくれて、今に至る。
キヨミツ「ねぇ尤李?馬が、子供産んだよ。元気な2匹。俺達皆、泥だらけになっちゃってさ。……薬研とか、ずっと顔舐められてたよ。笑えるよね。」
ヤスサダ「お前だって顔べろんべろんだっただろ。」
キヨミツ「うっさい。」
尤李に、伝える。
俺達は、しっかりやれてるよって。
しっかり、本丸護ってるよって。
ザァァ……
『アハハ……相変わらずだね。』
「「!!!!!」」
突然聞こえた、聞こえるはずの無い声に振り返れば、そこには、尤李がいた。
あの時のまま。ただ1つ、透けてることを除けば。
キヨミツ「…ぁ、尤李ッ…!!」
ヤスサダ「尤李…?」
『ほーら、泣かないの。…時間が無いから、済ませちゃうね。』
あの時と同じ、大好きな笑顔に涙が溢れる。
泣き虫、と尤李に笑われた。
『…また、会えるよ。』
ヤスサダ「……尤李に?」
『うーん…まったく同じ、って訳じゃ無いんだけど……。』
尤李と同じじゃない、けどまた尤李に会える?
…ワケわかんない。
『…あぁ、時間だ。…とにかく!!もうちょっと待てば、わかるから!!しっかり、本丸、護ってね?』
ヤスサダ「待ってよ尤李…僕、まだ聞きたい事、沢山!!」
キヨミツ「……待ってればいいんだよね?」
ヤスサダ「清光!?」
『……うん。じゃあ、またね!!』
ザァァ……
ワケわかんないけど、嘘じゃない気がして。
俺はとにかく、言われた通りに待つことにした。
そして、その言葉は、本当に、本当だった。
ムネチカ「新しい審神者?」
イマノ「はい。いま、もんのまえに。」
キヨミツ「………まさか!!!行くよ、安定!!」
ヤスサダ「えっ…き、清光!?」
安定の手を掴んで走る。
話を聞いた瞬間、頭に尤李の顔が浮かんだから。
ギギギギギ……
本丸のでっかい門を開ける。
この先に、いると信じて。
?「はじめまして…じゃないよね?」
ヤスサダ「っあ…!!!!」
キヨミツ「やっぱり。」
そこに立っていたのは、あの時よりもう一回り小さい、でも笑顔は変わらない。
沖田尤李その人だった。
イマノ「あ…あ…!!」
ヤゲン「マジかよ…。」
続いて出てきた皆の、驚きの声を聞きながら、俺は言った。
キヨミツ「おかえり、尤李!!」
ユウリ「ただいま…皆…大好き!!」
拝啓主へ、心を込めておかえりなさい。
Fin.
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