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<心美side>
えーっと、只今中庭爆走中。
久我心美です。
生まれてこのかたこの名前で一苦労。
ここみじゃないです!!みはるです!!
って何回教師に叫びましたかね。
アスマ「見つけたぁっ!!」
おっと。
そうでした。鬼ごっこ中なんでした。
ストライド部には入りますが、簡単には入りたくありません。
皆さんの走りを生で体感しなければ。
と、いうわけで。
ミハル「っ!!」
アスマ「なっ!?」
アディオス、遊馬君♪
非常階段を踏み台に、屋上へ飛び出す。
遊馬君はパワフルで、でもしっかりとした走り。
校内に入った私。
教師に怒られるかなーと考えていると、放送が入った。
シズマ<突然すみません。スト部の黛静馬です。只今、私達と久我心美さんとで入部をかけた勝負をしています。>
あは、さすが。
仕事が早い。
黛先輩……わかりづらいな。
静馬先輩は続ける。
シズマ<脚力勝負ですので、校内も走ります。皆様、十分注意してください。先生方、唐突ですみませんが、見逃してください。私達ギャラクシー・スタンダードに免じて。>
そう言って放送が切られると、あちこちから黄色い悲鳴やら歓声やらが聞こえてきた。
教師「お、久我ぁ~頑張れよぉ~。」
ミハル「校舎内ではあんまり走らないようにしますよ。」
教師「おぉ~…そうもいかねぇだろ?」
えぇいきませんよ。
だって後ろから無言で来てますしおすし。
タスク「…随分と余裕綽々やな。」
ミハル「あー…そう見える?じゃ、本気ね。行くよ。」
ダッ!!
ノーモーションのロケットスタート。
後ろで息を呑む音と、驚愕の声が聞こえた。
あ、でも距離が縮まってきてる。
匡君、だっけ?
スト部の意地ですかね。
バン「あー!!みはるん見っけた!!」
タスク「最悪や…」
と、ここで前方に千代松先輩登場。
挟み撃ちですね。
とまぁここで減速。
二人が大分近付いたのを見計らって。
ミハル「ぶつからないでくださいね。ダイナミックフェードアウト。」
「「なっ!?/ふぉっ!?」」
ダイナミックフェードアウト。
つまりは三角跳びからの窓から飛び降り。
もちろん長めのスパッツ履いてますのでご安心を。
でも千代松先輩の指かすったな。
匡君は堅実で、意思の強い、千代松先輩はトリッキーで楽しい走り。
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