天使少女と

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マヒル「……"翼人-フェザー・フォルク-" 人間の姿をしているが、翼を持ち、断崖絶壁に住む大空の民。 人目に姿を現すことは滅多に無い。 …らしいんだけど?」 スマホを睨みながら画面の文章を読み上げていた少年、城田真昼は怪訝そうに目の前の少女を見た。 ハイネ「そこまで載ってるなら隠れる意味ないよねーwwwみたいな?どうせ不老だし現れちゃえ的な?」 くるり、と軽やかに回った少女の背中には、黒い、だが数ヶ所白い、天使の様な大きな翼が生えていた。 長い銀髪が、空色のマフラーが揺れ、淡い花の様な匂いが真昼の鼻をくすぐった。 ハイド「どーっスかオレの最高傑作!!ハイネは元が翼人なんで完全不老不死っスよ★太陽の下もへっちゃらっス!!」 ハイネ「その代わり翼は仕舞えないよっ♪」 "強欲"の真祖、ハイドと共にウインク(ピース付)する少女、ハイネを見て、真昼は思った。 マヒル("強欲"(コイツら)マジめんどくせー…!!) クロ「真昼…翼人はオレら真祖と同じ位の化け物種族だぞ…」 リリィ「私、一度見に行って何故か返り討ちに遭いましたよ?」 真祖二人のコメントを聞いて、真昼は頭を抱えた。 ハイド「しかもなんと!!オレが頑張ったおかげで!!リヒたんハイネ見せたとき超笑顔だったんすよ!!」 リヒト「ハイネは天使だ。吸血鬼-アクマ-の下位だろうが、天使は天使だ。」 ハイドの主人-イヴ-である青年、リヒトは自らの髪と似たハイネの翼を優しく撫でた。 ハイネ「いやー、僕も最初は吃驚したよぉ?いきなり"アンタ、俺の天使ちゃんに仕えてみないっスか?"って言われたんだもんw」 ハイド「間違っちゃいねぇっスよー?実際天使ちゃんに仕えてるじゃないっスか。」 リヒト「ハイネを連れてきた点じゃ、コイツを全力で褒めてやれるぞ。」 マイペースに話を進める強欲トリオに、真昼はついにツッコミを諦めた。 マヒル「もういいよ…で、ハイネさん。」 ハイネ「ハイネでいーよーまひるん♪」 マヒル「まひっ…!?…あぁ、はい。じゃ、ハイネ。」 ハイネ「なぁーにー?」 マヒル「その狐のぬいぐるみ、何。」 ずっと気になっていたとばかりに、ハイネが片腕に抱き締めていたぬいぐるみを指差す真昼。 そのぬいぐるみは、8番目の真祖にして真昼達の敵、"憂鬱"の椿にそっくりだったのだ。 ハイネ「これ?んっとねー、ここに来る途中で仲良くなった男の子にもらったんだよ?」 ハイド「男ぉ!?浮気は許さないっスよハイネ!!」 ハイネ「違う違う、そんなんじゃないよっ。名前なんだったかなー…」 ハイネ「あ、つばき!!椿って着物の子!!」 真昼は再び頭を抱えた。
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