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騎士「ふぅ、御馳走様でした。ありがとう、カイザ。」
カイザ「フッ…また呼べ!!最高の料理を作ってやろう!!フハハハハハ!!」
ユリマル「ごちそうさまでしたッスー!!」
ヴィク「ごちそうさまでした。」
勇利「ごちそうさま、ありがとう。」
高笑いと共に、カイザはミスタルシアへと戻っていった。
ピア「ぴあああ…おなかいっぱいですぅ…」
騎士「カイザの七草粥、また食べたいな。」
勇利「なにそれ騎士さん超美味しそう。」
騎士「美味しいよ?今度頼んでみようか。カツ丼も作れるといいけど…」
勇利「ほんとっ!?」
カツ丼と聞いて目を輝かせる勇利。
だが大きな咆哮により、その顔は途端に怯えたものに変わった。
ユリマル「…ッ、今の!!」
騎士「ピアシィ、この辺りに竜種が生息している可能性は?」
ピア「竜種がいるなんて聞いたことないです。少なくとも、今までは。」
騎士の纏う気配がはりつめると、空気も変わる。
自然と勇利達の顔も引き締まった。
ヴィク「騎士クン、とりあえず、ドラゴンなんだね?」
騎士「はい。咆哮からして、割と大きめ、おそらくこの辺りの長かと。だから誰も見たことがなかったんでしょう。」
騎士は下がっていてください、と言うと、咆哮の方へ滑るように駆け出した。
ギャォオオオオオオ!!
騎士「っと、これは想定外!?」
追い付いた彼らが見たのは、騎士の10倍はあるであろう巨大なドラゴンの放つブレスを笑いながら避ける騎士の姿。
目で追うのが精一杯だった。
騎士は左手に持つ2枚のカードを構え、喚んだ。
騎士「汝の名<虚刃命滅>、<終語>!!!力を貸して!!ルシ、シン!!」
カイザを喚んだ時とは比べ物にならない程の光が、騎士の横に現れた魔方陣から放たれた。
目が眩んだのか、動きを止めるドラゴン。
光が収まると、そこには二人の美しい青年がいた。
シン「…フフ、久しぶり、騎士。まさかルシフェルと共に喚ばれるとはね?」
ルシ「あの時の天人か。曲なりにも、騎士を救ったのはお前だ。感謝する。」
シン「お褒めにあずかり光栄だよ、堕天使長。」
勇利達でも知っている、最も有名な堕天使ルシフェル。
笑顔は穏やかだが、騎士に殺気を向けるドラゴンをそれを上回る殺気で動きを止めている青年、シン。
勇利達でも感じる殺気、当然、人ではないだろうと彼らは思った。
騎士「シン、ルシ、久し振り。」
シン「また厄介事に巻き込まれているみたいだね?相変わらずだ。」
ルシ「この竜種を消せばいいのだな?力を貸そう。」
少し言葉を交わして、それぞれが構える。
勇利達は明らかに空気が変わるのを感じた。
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