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「お願いだから、出て行って頂戴!!なんならお金も払うから」
うわっ、出たよお金で解決パターン。
ハア……、一番聞きたくない台詞。。
なんか、ガキ扱い感あるし。~ムカッ!
なんだよっなんだよ。
そーやって簡単に追い帰せると思うなよ?
寝ている間に勝手に携帯借りて連絡先もばっちりだし。
絶対に俺、引き下がんねぇよ。(ストーカーか!?)
「なんで私なの?そもそも……」
ん~~、それは。
取り敢えず、笑顔で誤魔化させて下さい。今は。
ってかさ。
そろそろ…
「いい加減信じなよ?」
ね?
結構証拠も揃えたし、そろそろ玄関での立ち話、
飽きてきちゃった。今日はもう遅いし、中に入れて?
早く入れてくれないと……、
少し意地悪しちゃうよ?
彼女の手を引いて閉じ込めてみる。とそんな俺に、
「あの、昨日私に、な、……なにかした?」
オズオズと目線をさまよわせながら俺を見上げる彼女。
顔が引きつってるし、ウケるんですけど。
「なにかって?」
フフンと彼女を見下ろしながら、
内心──────、少しドキドキしてる俺。
だって、彼女の勢いのない垂れさがった眉、
クリっとしたつぶらな瞳、小さな唇。
んんっ、
……抑え込めれるかな。。
────────────色んな邪念と戦い続けて数分経過。
あ?……
暫く待っても返答がないなと、我に返り、
見下げた彼女は俯いて真っ赤っか。
あ───────、、
「ヤッたかって?」
「~っ!」
声にならない声で勢いよく顔をあげたから、
俺と視線が近距離で絡むもんで
茹でタコちゃん、完成。
そんな顔で見られちゃったらさ、
流石に邪念に勝てね─よ?
「した」
俺に返す言葉なく目を見開く彼女の間抜けな顔。
──────ぷはっ
っと思わず噴き出した。
しないよ、そんなの嘘に決まってんじゃん。
そもそも興味無いしね。
でも
俺の言葉に彼女は
「あ、…そ。」
なんて少し傷ついたような顔をして瞳を揺らした。
ハハッ
笑える。
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